レビュー #10:PSVITA『忍道2 散華』

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祝・忍道復活!

初代のPS2忍道 戒』にハマった身としては、このクオリティでシリーズが復活したことが嬉しい(涙)

「ニンジャ」のような壮快なアクション性は無いものの、天誅シリーズ同様に「忍者」らしく音も無く闇に紛れるステルス性はやっぱり面白い。

任務は暗殺にはじまり、護衛や強奪などバラエティに富んでいるため、様々な遊び方が可能。

世界観や一部の登場人物はこれまでのシリーズと共有していますが、直接的なストーリーのつながりは無いため、シリーズ初体験の人でも問題なく入っていけます。

恋人でもあった里の同胞を失った主人公の復讐劇の物語ですが、そこはスパイク&アクワイア、シリアスな話にもシュールな笑いを含んでくれます。

敵キャラクター(場合によっては仲間)が個性的すぎるほど強烈なので、それらが織りなす絶妙なバカバカしさのおかげで、血なまぐさい感じは一切しません。

新規に追加されたアクションはどれも良し!

今作から時を止めて一方的に暗殺する「斬刻」や自由に空を飛べる「風黒羽(ふくろう)」が追加され、アクションに幅が出ました。

敵に察知されていない状況であれば一撃で葬る「血祀り」も健在で、その「場」に合わせた暗殺をボタンひとつで行います。

なお、もし次回作があるのであれば、『天誅 紅』から導入されたシステムである「忍殺乱舞」のような複数の敵を一度で倒せるアクションが欲しいなと思ったり。

今作のマップの敵配置は比較的良心的で、それぞれが距離を置いて巡回しているので使える状況はあまりありませんが、敵の密集地帯を突破するような状況であれば、ぜひとも採用して欲しいシステムです。


VITA特有の操作性に関しては、背面パッドや画面タッチも無理なく生かされていることも好印象。

重要な機能ではないけれど、ゲームを快適にする工夫となっています。
もちろんOFFにもできます。

悪ノリ?良いと思います!

基本的に周回プレイを楽しむゲームなので、1周あたりのボリュームとしては携帯機ということもあり丁度良い感じがします。

クリア後のおまけ要素も豊富で、すさまじい性能を持った忍具の作成やキャラのスキン変更など、思わず吹き出してしまうものもたくさん用意してあります。

DLCとして提供されている『鏡の化身』もぜひプレイしてみてください。
ここでしか手に入らない「(いい意味で)ぶっ飛んだ忍具」を使えば、もはや作り手が設定したこのゲームの「枠」すらも軽く飛び越えます(笑)


かつて天誅シリーズを手がけた両社だけに、やはり期待は裏切りませんでした!

VITAロンチソフトの中で、日本的なアクションゲーがやりたい方にはとてもオススメです!