【レビュー】BIOHAZARD REVELATIONS Unveiled Edition【PS3】

<総合評価> 7.2 / 10  (プレイ環境:日本版)

独創性 映像性 音楽性 操作性 熱中度
3 3 5 3 4
孤独な恐怖感とミステリアスなストーリー

ゴーストシップと化した豪華客船という舞台設定は外界と隔離された閉塞感を感じられて良い。大洋を漂う中で水の恐怖がつきまとう心理的な圧迫感もサバイバルホラーを演出している。また、章立てのストーリーは元が携帯機らしくテンポが良く、海外ドラマ風の「おさらい」を逐一流してくれるところも緊張感と没入感を持続させるアクセントとして面白い。お馴染みのバイオテロを軸とした話もミステリアスで先が気になり、収集がつかない程全世界的な危機に広がりつつあるシリーズの世界観の中でも、比較的納得出来るプロットだと感じられた。

けれども、オリジナル版を含む多くのユーザーの声にもあるように、時系列的に物語を前後させ、操作キャラをシーンによって変更させるのはもう少し控えて欲しかった。ジルを主人公とした本編の薄気味悪い展開がシリーズの“原点”を感じさせてくれる秀逸さだけに、もっと船の中を探索するようなゲームプレイを楽しみたかったところ。

楽曲の美しさで映像の物足りなさをカバー

画質は同じくHDリマスターされた『バイオ4』よりはキレイなものの、元よりHD機向けに作られた作品には劣る。一方で、物語のメリハリを強調するような楽曲は素晴らしい。中でも、タイトル画面でのメインテーマ(?)の美しさは格別。メインテーマにここまで惹かれたタイトルは『The Saboteur』以来かも。深海の静寂さや寂寥さを感じさせるようなメロディは、海を舞台とした今作にぴったり。

ボイスアクトに関しては、バイオシリーズには馴染みの薄い日本語ボイスに最初は戸惑いを感じたが、洋画の吹き替えを担っている定評ある声優の方々が起用されているだけに直に慣れる。が、個人的にはやはり英語ボイスの方がしっくりくるのも事実で、新キャラのキース、クエントなどは英語の方がキャラのユニークさが伝ってくる印象。
余談だが、間もなく発売される『バイオ6』の完全版には日本語ボイスが収録されるようで、今後のシリーズには標準で搭載されるようになるのかも。ドラゴンズドグマの件もあるし…。

ハクスラ要素を前面に出しながらも不便さが残るレイドモード

これまでのシリーズにおまけとして付属した「マーセナリーズ」とは違った、バイオ+ハクスラな「レイドモード」は新鮮。敵へのダメージが数値として視覚化され、本編の少ない弾数でいかにやりくりするかといった雰囲気とは正反対の撃ちまくり感は爽快。敵を倒すことでキャラクターのレベルが上がり、より良い武器を収集するために何度も同じステージを攻略する。のんびりまったりと自分のペースでちくちくと進めていけるところは、最適なパターンを構築してハイスコアを目指すマーセに馴染めなかった人でも楽しめる。

ただし、本モードはオリジナルの3DS版よりも全体的にシビアに調整されているようで、武器のダメージ補正やレベルの上がりにくさなど、より根気の要る作りとされている。ステージクリア後やストアでの買物後に頻繁に挟まるオートセーブも厄介で、ハクスラには必要不可欠なシステムの利便性も欠けている。繰り返し似たようなゲームプレイを必要とする内容なだけに、このあたりの快適さにはもっと気を配って欲しかった。


まとめ

久々にホラーゲームが遊びたくなり購入した今作。今や本家に匹敵するフランチャイズとなった『Dead Space』のようなサバイバルホラー感は十分に感じられた。これまでと比べれば操作性も格段に良くなりつつはあるが、敵の部位により銃撃がヒットした手応えを変えるなど、プレイヤーへの刺激の部分ではもう少しクオリティを上げる必要はある。誇張されたハリウッド的な演出や安易なゴア表現に頼ることなく、日本らしいホラーゲームのアプローチとして新鮮な恐怖を与えてくる作品がバイオシリーズから生まれることを期待している。

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