【レビュー #46】DARK SOULS

【リージョン】日本版 【レビュー時のプレイ時間】120h

<総合評価> 4.0 / 5

独創性 映像性 音楽性 操作性 熱中度
3 4 4 4 5 各/5点中
良い点;
  • 前作『Demon's Souls』同様にレスポンスの良い操作性で、軽快にキャラクターを動かすことができて気持ち良い。アクションRPGでは重要な要素。初プレイ時はダッシュ時の挙動が前作よりも若干重々しくなったことに違和感を覚えたが、すぐに慣れる。
  • 相変わらずプレイヤーを殺しにくる難易度設定は絶妙。今作でも「心折れる」シーンは必ず訪れるが、それが心地よい。
  • 前作より武器種が増え、それぞれ個性あるモーションのため、オフライン攻略・オンライン対戦の楽しみが増える。また、オンラインもPvPメインの競技性が強いものではないため、愛着のある武器を持って挑めるのも本シリーズの面白いところ。
  • 体力回復を制限するエスト瓶の採用やファントム時の回復手段の限定など、マルチプレイを意識したバランス調整は良い感じ。前作のようにお互い草をムシャムシャする光景が無くなったのは緊張感がある。
  • アクの強いユニークなNPCや異形のボス達、誇張し過ぎずも印象的なBGMなど、何故か引き込まれる世界観は前作同様に秀逸。
悪い点;
  • 前作のように、拠点から各ボスが待つエリアに侵攻するようなステージクリアタイプの方が遊び易かった。今作のエリア開拓型も探索的な面白さがあって悪くは無いが、洋ゲーオープンワールドのような気楽さも無く、各篝火間の転送装置を利用できるのはゲーム終盤のため移動がかったるい場面が多い。次作では、せめて制限付きでも序盤からファストトラベルのような要素の搭載を望む。
  • 採用している物理エンジンの弊害からか、今作でもバグが散見される。NPCが消失するものから地形にハマるものまで現象は多彩。バグが頻発するほどゲーム内で干渉できるオブジェクトが多いわけでは無いと思うので、ぜひ次作では技術的な改善をしてほしいところ。
  • マルチプレイ時のラグがある。マッチング相手の通信状況に依るものも多いのかもしれないが、PvP時にかわしたと思ったところで致命の一撃を喰らうのはやるせない。次作では事前のネットワークテストが行われたり、初作と同じサーバー方式へ回帰することからも、こうした状況が多少でも緩和されることを願う。
  • 「誓約」の重要性が低い。各誓約を結ぶことによるメリットが薄く、要素として盛り込んだ意味合いが感じられない。救いの無い世界観に合う良い要素だとは思われるので、もう少し特徴を持たせてほしかった。次作においては、プレイスタイルに影響を与えるほど意味あるものになるらしいが。


総評;

発売日購入からの放置、売却からの再購入を経てようやくクリアした今作。前作にハマりすぎた反動からか今作を実際にプレイ開始するまでが長かったものの、やはり面白い。口コミでじわ売れし続けた前作ほどの驚きは無いとしても、細部を練り上げて丁寧に作ったであろうことは分かる作品。今世代の国産IPの中でも世界的な評価が高いシリーズだけに、これからのシリーズ展開にも期待。ひとまずは来春の『2』を心待ちにしているが、物量やグラフィックを大幅に向上させられるPS4での登場も待ち遠しい。システムの根幹がしっかりしているゲームなので、そこのところはぶらさずに硬派なゲームであり続けてほしいところ。パブリッシャーがバンナムなだけに変な課金要素は決して盛り込まないでいただきたいが、果たして…。

DARK SOULS (ダークソウル)(特典なし) - PS3

DARK SOULS (ダークソウル)(特典なし) - PS3

  • 発売日: 2011/09/22
  • メディア: Video Game