【レビュー時のプレイ時間】64h
<総合評価> 4.0 / 5
独創性 | 映像性 | 音楽性 | 操作性 | 熱中度 | |
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4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 各/5点中 |
良い点 +
- 大海原を駈けるダイナミックな海戦が楽しい。航行しながら敵船を発見し、戦いを挑み、乗込んで屈服させるというシンプルで海賊らしい戦い方が体験できるゲームはなかなか無い。シミュレーターのような複雑な操作を一切排し、船を手軽に操れる点もユーザー体験を尊重していて素晴らしい。
- 傑作『FarCry3』の要素を多分に含み、本シリーズへ「探索」を持ち込んだ試みは評価できる。今作のようなアサシンでありながら海賊でもある主人公を題材にしたシナリオと、未知の島々を開拓していく冒険心くすぐられる仕様が上手く融合されている。ファストトラベルをきちんと用意しているのも親切。
悪い点 -
- ステルスと戦闘に関しての大きな変化は見られない。シリーズ当初から完成され、ユーザーにも受けが良いシステムであると言われればそれまでだが、スピンオフを加えてシリーズ7作目を数える今作になるとさすがにマンネリ感はある。PS3・360世代でUBIを代表する看板作品となったのだから、シリーズ次作となる『AC:Unity』では本格的な次世代機移行を見据えて更なる高みを目指して欲しいもの。
- 相変わらず現代パートの操作は楽しくない。動的なアニムスパートと対比して、パズルと移動のみの静的な現代パートのゲーム構成はメリハリがあるように見えるが、海外レビューでもネガティブな点として「つまらない」という指摘が多いのも頷ける。物語を補完するためにも重要なファクターとなるのは理解しながらも、退屈な「おつかい」は勘弁。
- 航行中、小島で宝箱やアニムスの断片を回収してから船へ戻る手段が泳いで戻るしかないのが煩わしい。プレイヤーが海へ飛び込んだら、AI操作で船を寄せたり、ボートを準備してくれたりすれば尚快適だった。
総評
『AC:LL』以来のアサクリで楽しめた。上記の悪い点で操作がマンネリ化していると指摘したが、久しぶりのシリーズ回帰でも操作感を忘れないというのは利点でもあるのだろうか。この規模のシリーズを年刊フランチャイズ化し、尚且つAAA級のIPも複数抱えるUBIはスゴいパプリッシャーだなあと改めて思う。
同社の他作品のレビューでも触れた通り、IPが持つ独自性を維持しながらもその作品の持つ優れたシステムを他IPへも採用する姿勢は今のところ非常に上手くユーザーを取り込んでいると感じられる。
今後は、システムだけでなくゲーム同士の世界観をも共有し始め(『Watch_Dogs』もアサクリシリーズと繋がっているらしいし)、本当に現実のアブスターゴ社となることを目論んでいたりして(笑)
アサシン クリード4 ブラック フラッグ【CEROレーティング「Z」】 - PS4
- 発売日: 2014/02/22
- メディア: Video Game