本編から発売から1ヶ月、ようやくサービス開始。
サーバーが不安定な中、数時間プレイしてみた感想を述べてみる。
マッチングがひどい
現状、オートマッチングが機能しておらず、マッチを始めるまでに時間がかかる状況。
以下、マッチングに関して不便・不満な点。
- 部屋名やコメントの入力が不可なため、目当ての部屋が探し辛い
- 部屋検索のレスポンスが悪く、参加人数も「1/16」か「15/16」の極端な部屋ばかり(しかも大抵参加不能)
- 部屋検索の条件が記憶されず、毎回条件を設定しなければならない
- ホストが抜けると強制的にフリーへ戻される
サーバーが不安定な状況を考慮しても、大分不親切になった印象。
大味で「らしさ」が薄まったゲーム展開
ヘルスが自動回復になったためか、キャラクターの耐久力がかなり低く感じられる。
そのため、エイム技術よりもいかに相手の背後を突くか、といった勝負になっている。
また、参加人数に対してマップが広く、スプリントは本編と異なり一定のクールダウンが必要なため、移動するだけでも結構ストレス。かと言って、ミドルレンジからロングレンジで戦おうとすると弾がまったく集弾せず、結局は距離を詰めなければならないため、そうなると武器の特性もへったくれも無い。
ルールが3つしかなく、『MGO』『MGO2』で好きだった「キャプチャー」や「スニーキング(対スネーク)」がオミットされたのにもガッカリ。
仲間と連携し、装備品を上手く活用しながら戦況を形成していくのが『MGO』らしさだと思っていたが、まさか、ドタドタ走り回って、弾をバラまく無個性で大味なTPSになってしまうとは…。
クラスのバランスが良いとは言えない
とりあえず、レベルを上げて3職すべて触ってみた結果、重装クラスの扱い辛さが際立つ。
公式で「中級者」にオススメとされていたので最初のキャラで選んでみたが、足は遅い・耐久力の高さは感じられない・マシンガンは扱い辛い・マーキングは遅い…と前衛にも後衛にもなりにくい残念な立ち位置。
そもそも、クラスによって耐久力の差異がごく僅かなのであれば、今回のようなマップが広い環境では機動力のある潜入クラスが有利となる。加えて、バッテリーが有限とは言えルール問わずステルス迷彩が使えることも強みであり、見通しの悪いジャングルマップや夜間では視認することすら難しい。
「走り回って掻き乱す」というスタイルのクラスがあること自体は構わないが、そのスタイルしか有用でないという現状のバランスの悪さは予想し得なかった。
思わず笑ってしまうネタ要素が少ない
『MGO』の楽しさのひとつとして“意味の無い”無線のやり取りが挙げられるが、本作のプリセット無線はバリエーションが少なく味気ない。ヘルスが低く、試合展開も早いので、わざわざ無線を送る人も少なく、淡々と銃声が鳴り響く戦場は盛り上がりに欠ける。
『MGO2』の時の様に、今後DLCとして「無線セリフパック」が配信されるのかもしれないが、試合内容がこのままであれば使うタイミングはそう多くない気がする。
まとめると「(思ったより)楽しくない」
『MGSV:TPP』リリース直前の小島プロダクションを巻き込むゴタゴタから最終的にどのようなディレクションが取られているかは不明ながら、当初の発表ではこの『MGO3』は小島プロダクションの海外(LA)スタジオで制作され、世界基準でのマルチプレイ作品を作り上げるとの目標が掲げられていた。
しかし、現状の仕上がりを見る限り、それが功を奏したとは思えない。
『メタルギア』の派生作品としても面白くなく、TPSというシューター作品としても秀でた個性が無いというのが個人的な感想であり、長く遊び続けられるだけのポテンシャルは感じられない。発売前の本編プロモーションに対して『MGO』のアピールは少なく、監督からの言及もほとんど無かったことからイヤな予感はしていが、『MGO2』の作り込みと比較するとそのクオリティの低さにため息が出てしまう。
本編のオンライン要素であるFOBに施されたアップデートが新たな課金項目を追加するだけの内容であったことからも、今後の『MGO3』における調整もあまり期待できなさそう。
皮肉ながら、『MGO3』が対人マルチプレイとして残念だったことで、購入を見送ろうかと思っていた来月の『BO3』への意欲が高まってきた。
…なんだかなあ(苦笑)

- 出版社/メーカー: コナミデジタルエンタテインメント
- 発売日: 2015/09/02
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