【感想 #102】Sportsfriends(PS4)

『Sportsfriends』簡易レビュー

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発売日 2014年10月23日
ジャンル スポーツ
開発元 Die Gute Fabrik

4種類のスポーツっぽいミニゲームが収録されたパーティゲームで、友人などが集まった時にプレイすればそれなりに盛り上がりそうなタイトル。

ファミコン時代を思わせるようなレトロでミニマルなグラフィックと音楽はどんな人でも気後れせずにプレイできそうではあるが、昨今のリッチなパーティゲームのような親しみやすさや遊びやすさは感じられないため、沸き立つ瞬間は持続するものではない。

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しかし、Kickstarterで$150,000以上集めた実績やリリース時の海外メディアからの好印象を見ると、ゲームとしての外面の出来よりも「人と遊ぶゲームの楽しさを最小限の表現で抽出したこと」に焦点が当てられているようで、一般的なパーティゲームとは異なる評価のされ方をしているように感じられる。

今の時代には万人受けしないインディーらしいデザインながら、かつての8ビット時代にブラウン管を前にして座りコントローラーを回し合いながらゲームを楽しんだあの感覚を思い出させてくれる、ある意味で刺激的な作品。

余談

M.U.L.E.

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本作を起動するとこのようなメッセージが表示される。

No one on their death bed ever said " I wish I had spent more time alone with my computer! "

ゲーム作りの思想が窺えそうなこの言葉を残した Danielle Bunten Berry 氏のことが気になったのでざっくり調べてみたら、偉大なゲーム開発者であり、あの任天堂の宮本さんも影響を受けた方だと知る。

Danielle Bunten Berry - Wikipedia

世間の目も厳しかったであろう20年以上前にトランスジェンダーの手術を受けたり、若くしてガンで亡くなったりと壮絶な人生を歩まれた方のようで、その方の言葉を作品内に引くほど本作の開発者も尊敬の念を抱いているのかもしれない。

Jonatan's ALD Heroine: Danielle Bunten Berry

『LBP』『テラウェイ』で有名なメディアモレキュールの方も言及していた。

Access Accepted第461回:トランスセクシュアルと北米ゲーム業界

2年前の4gamerの記事。人となり等が解説されている。


本作の何気ないメッセージを機に、色々と勉強になった。