音楽と朗読の融合が素晴らしい『NieR Music Concert Blu-ray ≪人形達ノ記憶≫』

『NieR Music Concert Blu-ray ≪人形達ノ記憶≫』を購入&視聴。

コンサートだけでなく、声優の方々による朗読劇も観ることができ、半年前に体験した痛切な物語が鮮やかに甦る。

美しい音楽と多様な歌声で広がる『Automata』の世界

「ニーア」という作品を形作る要素のひとつと言っても過言ではないEmi Evans氏の歌声はもちろん、パワフルでありながら叙情的なJ'Nique Nicole氏、ポップさだけではない繊細さも光る河野万里奈氏という3者の歌声が表現する『Automata』の世界が美しい。

実際に歌唱されている姿や楽器演奏の迫力を観られるのはコンサート映像の魅力であり、サントラとは違った楽曲の表情を知ることができる。また、ステージ上の演出は前回コンサートとほぼ同じとはいえ、前回Blu-rayよりもカメラワークや編集がより会場の “空気感” を捉えようとしているようにも感じられる。

すでに本ディスクを通しで何度もリピートするほどどの曲も素晴らしいが、個人的に特に心惹かれる曲目ベスト3は以下。

個人的 ≪人形達ノ記憶≫ 曲目ベスト3

第3位 終ワリノの音)

www.youtube.com

両者のハーモニーが美しいのはもちろん、本曲の前の可愛らしく陽気な「パスカル」からの一変する流れにゾクゾクする。


第2位 イニシエノウタ / 贖罪

www.youtube.com

前回コンサートでのEmi Evans氏と中川奈美氏による「イニシエノウタ / 運命」も素晴らしいが、今回のEmi氏とJ'Nique Nicole氏による本曲も疾走感と緊迫感が入り混じっていて聴き応え十分。


第1位 Weight of the World / the End of YoRHa

www.youtube.com
※公式サンプル動画なし。動画はJ'Nique Nicole氏の歌う英語ver。

『Automata』といったら、やはりこの曲。
ニーア語・日本語・英語で3者が歌い上げる模様に涙腺崩壊。

ちなみに、アンコール前の幕間で岡部氏が観客にコーラスを促すシーンで客席が映るが、結構幅広い年齢層の方々が観に行かれたようで、「ニーア」楽曲の懐の深さが伝わってくる。

実演される『Automata』の本当の終わり

本コンサートではゲーム内の真エンド(Eエンド)後の2B達の物語が朗読劇という形で演じられている。朗読劇は公演毎に異なり、おおまかな内容としては「Eエンド後の “本当のエンディング”」「ゲーム本編の前日譚」「ゲーム本編の別視点」といったもの。全部観るとなると結構なボリュームで、単なるファンサービスに止まらない『Automata』を補完する重要なパートとなっている。

中でも、ジニアと呼ばれる人物が2B・9S達アンドロイドが作られた背景を語るシーンや直後に発生する事件は、「ヨルハ計画」や「これは呪いか。それとも罰か。」という本作のキーフレーズの意味を知る上でも必聴で、かなり衝撃的。

これまで朗読劇というものに馴染みがなかったこともあり、映像を観るまではゲーム内の雰囲気をどこまで感じられるのか半信半疑だったが、すべて観終わった後は声優の方々の声だけで世界観を生み出す演技力に驚かされるとともにゲーム同様の感動を味わえた。

なお、公演毎に開演前の注意事項説明の掛け合いが異なるという凝り具合のため、本ディスクにて全公演分が収録されているのは嬉しい配慮。“殺シ合イノ獣”回の9SとA2のぶっ飛んだやり取りは色々とおかしい(笑)

次に生まれる「ニーア」の物語と音楽にも期待大

本公演のブルーレイがオリコンランキング1位を獲得したとのこと。

www.4gamer.net

具体的な販売枚数は分からないが、サントラ同様に本作の音楽を含めた全方位からの「ニーア」ファンは健在のようで、作品への根強い支援が窺える。

jp.ign.com

『Automata』の好評を得て、いよいよシリーズ次作へ向けての動きも始まるらしく、今後も「ニーア」らしい個性的で心を抉る作品が遊べるのは喜ばしいこと。

様々な面でゲームとして一皮剥けた感のある『Automata』を超えるクオリティに至るのは相当大変だと思うけれど、ヨコオ氏をはじめとしたクリエーター陣が良い意味で裏切ってくれることを期待している。

NieR Music Concert Blu-ray≪人形達ノ記憶≫

NieR Music Concert Blu-ray≪人形達ノ記憶≫