『サイコブレイク』DLC3種のクリア後感想。
『ザ・アサインメント』クリア後感想
プレイアブルな主人公がセバスチャンからキッドへと変わり、カバーステルス主体のゲームプレイは本編よりも緊張感がある。
本DLCの主旨が本編内で描かれなかったキッドの行動(ストーリー)を補完するものであるためアクションパートは少ないものの、ライトウーマンとの隠れんぼや狂気的なジョセフ戦は印象に残り、本作のキャラクターや世界観が好みであればなかなか楽しめるものになっている。
ただ、私は格安セールの際に本作のDLC群を購入していたので不満はないが、本来の販売価格が1,000円であることを考えると、プレイボリュームが1.5~2時間(しかも、本編のように周回特典もないためリプレイ性も低い)というのは少々割高な気も。
『ザ・コンセクエンス』クリア後感想
本DLCがチャプター3から始まることからも、『ザ・アサインメント』から続く1つの物語(=本編舞台裏のキッドマンの物語)として構成されている。
『ザ・アサインメント』『ザ・コンセクエンス』どちらもプレイすることで、キッドマンの素性や所属組織 “メビウス” の狙い、ヒメネスやルヴィクとの関係性、「STEM」の実態など本編で判然としない部分の多くが理解できるため、2つ合わせて3時間程度のボリュームながら内容は濃い。
しかしながら、言いかえれば、こうした物語の根幹に関わる部分が本編から欠落しているということであり、DLC内での展開から本編のカットシーンへつなげる描写も多々あることからも、元々想定していた1つの場面をDLC用にあえて切り分けたのでは?と勘ぐってしまう。
作品全体として見れば脳科学や精神医学を題材としたサイコホラーとして考察の余地もある興味深い物語なので、プロットをストーリーに落とし込む過程でもう少しプレイヤーへの配慮があったとしたなら、『サイコブレイク』の評価もより良いものになったのではないかと感じる。
『ザ・エクセキューショナー』クリア後感想
本編やキッド編DLC2本とはまるで毛色が異なるDLC。
今までの鬱憤を晴らすかのようなステルス無用・暴れまくり放題の(グロ)爽快な内容となっており、「一人称視点アクション・敵性キャラクターの主人公化・父娘の物語」といった要素から『BIOSHOCK 2』も思い起こさせる。
本DLCは本編のようなアップグレードが多数あるため、周回する面白さが用意されているのも嬉しい。
フィニッシュムーブ後の不自然なカメラワークと硬直、間口へのひっかかりなど気になる部分はあるものの、本編でのキーバーの脅威を再現・体感できる“ おまけ” としては概ね満足できる出来。
操作性の調整とボリュームアップを施せば、スタンドアロンとして出しても良かったかも。