【感想 #118】FINAL FANTASY XV(PS4)

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FINAL FANTASY XV』のプレイ後感想。

良かった点・残念だった点

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良かった点

  • シフトでの瞬間移動や仲間とのリアルタイムな連携など、自分で思うようにキャラクターを動かせるアクション寄りの戦闘が楽しい。一方で、アイテム使用時には従来のコマンドバトルのように時が停まったり、戦闘不能状態からゲームオーバーになるまでに少しばかり猶予があったりと、アクション操作に慣れないプレイヤーへの配慮があるのも良心的。
  • 最初から最後までほぼ4人での行動ながら、キャラクター同士の掛け合いが豊富なため、パーティメンバーが固定化されていることに対する退屈さはあまり感じない。また、プロンプトが自動で撮影してくれる写真のシステムもユニークで、自分で撮影するのとは違った思わぬ表情や構図を観られるのは面白い。


残念だった点

  • ストーリー構成に統一感が欠け、重要場面への導線や伏線が不十分なため、「バラバラだったシーンをつなぎ合わせて何とか一つの作品に仕上げました」的な印象が強い。実際、開発が難航し、制作発表から発売まで10年を要した背景がある通り、『FF15』を良作に仕立てることよりも、『FF15』を商品としてリリースすることが最優先事項であったように感じられる。
  • オープンワールド的なフィールドに対して、移動手段が不便すぎる。メインの移動手段となるレガリアは点在する拠点やパーキング単位でしか移動できない上、降車して離れた位置にいる場合は「車に戻る→ファストトラベル」とひと手間多くかかるのも煩わしい。あくまでもジャンルはアクションRPGなのだから、非戦闘時のスタミナゲージ管理も邪魔でしかない。
  • 味方AIが賢いとは言えない。戦闘中に斜線へ入ってきたり、こちらがピンチ状態に陥っても近くにいながらなかなか助けてくれなかったりと、役に立たないことも多い。ノクトの体力がわずかになってきたら自らにヘイトを集める、状況に応じたバフ強化を行うためプレイヤーを呼ぶ、といった実践的な行動を起こしてくれるくらいの共闘感が欲しかった。

総評

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今になってようやく本作をプレイしたが、本編だけを見るとユーザー評価が芳しくないのも肯ける。一大ブランドである『FF』を冠していなかったとしても、ゲームとしては60~70点くらいの評価が妥当な出来。

しかしながら、有料DLCのエピソード4本(グラディオラス、プロンプト、イグニス、アーデン)はいずれもストーリー、ゲーム内容ともに質が高く、これらを本編内に組み込んでいたら『FF15』への評価もかなり変わっていたのではないかと勿体なく思う。

本作のようなアクションRPG路線を踏襲する『FF7リメイク』も楽しみにしてはいるものの、最近のスクエニ作品は技術の追及に “面白さ” が伴っていない印象を受けるので、PS4のライフサイクル終盤における名作、そしてPS5へ繋がる(であろう)試金石として素晴らしいものになることを願っている。