#143『コーヒートーク』

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気にはなりつつも未だ触れていない『VA-11 Hall-A』のフォロワー作品ということで本作にも興味を持っていたところ、今年5月にフリープレイ提供されたのでプレイ。
近年は東南アジア発のインディータイトルが話題に上ることも増えている中、本作をインドネシアに拠点を置くデベロッパーが手がけた点も関心をそそる。

内容としては、作業音楽として聞いていたいほどのリラックスしたBGMを背景に、多様な種族(人種ではなく種族)の客へ飲み物を提供し、その会話をゆったりと楽しむゲーム。
エルフやサキュバス人狼、ヴァンパイアなど、客となるキャラクターは異色ではあるが、その誰もが妙にリアルな人間臭い悩みや葛藤を抱えており、聞き手であるプレイヤー(=バリスタ)と来店したキャラクターとの交流模様には不思議とシンパシーを感じてしまう。

日本語テキストへのローカライズも質が高く、仕事に疲れて帰宅した後に遊ぶと、お気に入りのカフェでくつろぐような気分にさせてくれる、優しい作品。

#142『GRIS』

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ビジュアルの美しさと少女GRISの心情を鮮やかに表現する音楽が印象的な作品。横スクロール型の2Dアクションアドベンチャーではあるが、戦闘やゲームオーバーは存在せず、『風ノ旅ビト』『ABUZ』での体験のように初めから終わりまで心地よいアート空間で時間を過ごすことができる。

作品中ではセリフやナレーションなどは一切なく、"色”を少しずつ取り戻していくGRISの姿を見ながら、この物語の意味するところに思いがめぐる。内面的に傷ついている(であろう)少女(女性)が救いを得ていく過程を空想的な繊細さで描く作風は、本作ならではの力強さと優しさに満ちている。

道中で身につける特殊能力を駆使してパズルやマップギミックを解くことに一定の面白さもあり、芸術性だけではなくゲームとしてのまとめ方も優れている。

#141『Sherlock Holmes ー悪魔の娘ー』

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今年6月で日本での本作の販売が終了となるニュースを見て、過去にフリープレイとして入手していたことを思い出したのと、E3で発表された今年発売予定の最新作『Sherlock Holmes Chapter One』がちょっと気になったこともあって、今になってプレイ。

本作のような推理アドベンチャーはほとんど遊んだことが無かったので、ホームズ気分で相手をじっくり観察し、会話や物的・状況証拠を積み上げてロジカルに犯人像を仕立てる展開は物珍しく新鮮だった。また、仮に自分の推理が間違っていて望ましい結末を迎えられなくとも、犯人を見極める推理を結末直前からやり直せるため、後味が悪いプレイ感をカジュアルに修正できる点も遊びやすく良かった。

捜査パートの合間に退屈なミニゲーム&アクション要素が挿入されるのは、ゲームとしての面白さに寄与していないのは残念。

#140『FINAL FANTASY VIII Remastered』

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オリジナルのPS版では、分厚いアルティマニアを読み込み、初期レベルクリアを達成するまでやり込んだ思い入れ深い作品。

倒すべき敵である魔女という存在を中心とした過去・現在・未来が交錯するシナリオに青年指揮官としてのスコールの成長や学園青春ドラマも盛り込んだストーリー、シリーズの中でも特異なシステムである「ドロー」「ジャンクション」を採用した戦闘&キャラクター強化、ミニゲームとして用意されているカードゲーム「トリプルトライアド」の中毒性の高さ、そしてFF初の挿入歌であり今なお耳にする名曲『Eyes On Me』など、それらが組み合わさった総合的な面白さ・クオリティは4世代前の作品であることを忘れさせてくれる。

また、リマスター版ではキャラクターモデルの高精細化が施され、オリジナルでは低解像度ポリゴンで潰れていたスコールら面々の表情もくっきり。任意に使用できるチート機能として搭載されている3倍速(カットシーン以外のイベント進行やフィールド移動も3倍速)やバトル強化(いつでも特殊技を発動できる上、最大HP以上の攻撃を受けなければ瞬時に回復するので実質無敵)のおかげで終始サクサクと進み、プレイ済み・未プレイ問わず快適に本作を楽しめるようになっている。

なお、北米版でも機器の言語設定に合わせて自動的に日本語化されることに加え、海外版ではPS4以前から決定は✕ボタンなので、本作をPS5を起動しても操作に違和感なく遊べる。

#139『死印』

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季節的にホラーゲームが遊びたかったのとサマーセールでお買い得になっていたので購入。本作では日本の怪談話や都市伝説を思い起こさせるような「怪異」にまつわる物語が展開され、VITA版では追加DLCだった章もPS4版では初めから収録されている。

実際にプレイしてみると、薄暗い画面内を懐中電灯で照らしながら情報を収集していく際に不気味な音やグラフィックが不意に挿し込まれ、お化け屋敷を歩くようなじっとりとした怖さが味わえる。また、ユニークな点として各章の最後には「怪異」との対決シーンが用意されており、ハラハラ・ゾクゾクしながら集めたアイテムや情報をもとに、どのようにして「怪異」を退けるかを推理しながら進めていくプレイは、緊張感があり面白かった。

ただし、ホラーゲームにお約束なちょいエロなシーンはともかく、物語の表現内容やグラフィック描写の一部にグロテスクなものが含まれているので、苦手な方は注意されたい。