プレイ環境
リージョン | アジア版(日本未発売) | 音声 | 英語 | 字幕 | 英語 |
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評価 8.4 / 10
独創性 | 映像性 | 音楽性 | 操作性 | 熱中度 |
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4 | 4 | 5 | 3 | 5 |
独創性
本作は、およそ20年前に発売されカルト的な人気を誇ったというPCソフト『SYNDICATE』のリメイク(リブート)作であり、ジャンルをRTSからシューターであるFPSに大胆に変更させている。
主人公kiloは、半ばサイボーグ化された人造人間となって自社の利益を確保するためにライバル社へのウェットワークを任される。
FPSというジャンルはありふれているが、常に一人称視点で進行するゲーム性が盲目的に命令に従うkiloとリンクするように感じられ、物語終盤でkiloが自我に目覚めるシーンで一度だけ自プレイヤーの顔を客観的に映し出すシーンは印象的。
オリジナル作を知る世代には芳しい評価を得ていないものの、独特なサイバーパンクの世界に浸れる世界観は非常に魅力的に感じられた。
【 4 / 5 】
映像性
デジタルに支配された空気感(SF感)を体感できるようなビジュアル。
特殊能力であるDART OVERRAYを使って壁越しに敵をハイライトする画面効果は電脳的でゾクゾクさせられる。
字幕は話者が表示されず、文字が小さ目なのは残念。
【 4 / 5 】
音楽性
文句無く素晴らしい。
テクノやエレクトロ系ミュージックが好きならば、ゲームの世界観とも相まってアドレナリン出まくりの体験が出来るハズ。
個人的にも、トレーラーでリミックスされたテーマ曲を聴いただけで本作の購入に踏み切ったほど。
Syndicate OST - A Train to Catch (Tatsuo Fight) [HD]
↑最初のボス戦時のBGMであり、本作を象徴するような曲
【 5 / 5 】
操作性
通常のFPS操作よりは忙しい。
特徴的要素であるブリーチ(端末の遠隔コントロールや敵の神経への干渉)を頻繁に行う必要があったり、戦況を有利に進めるためのDARTを使用したりとL2・R2ボタンは常に押している印象。
敵を連続で倒すことでコンボがつながりステージ評価に直結するあたり、アーケードライクなスピード感が売りとも言える。
マイナス点としては、主にCo-opでプチフリーズが発生すること。
TOKENを取得したときやチャレンジを達成したときなどに読込みマークが表示されて3秒ほど画面が静止する。
テンポ良く遊んでいる中で興が削がれる。
【 3 / 5 】
熱中度
キャンペーンには、大作にありがちなビークルでの戦闘や特殊な状況下で制約のある戦闘が無いため、常にアグレッシブなイケイケな銃撃戦を楽しめるが良い。
シューターとしての純粋な面白さが詰まっていると感じる。
また、最大の魅力はオンラインCo-opであり、本作独特の世界観の中で共闘感を存分に味わえる。
もう少しボリュームを増やせばCo-op単体でも製品化できるのではないかと思われるほど完成度は高い。
プレイヤーに兵科によるクラス分けを強いないのも素晴らしい判断。
世界的にセールスが振るわなかった影響か、オンラインでのマッチには多少時間がかかるが、フレンド同士でプライベートマッチも出来るので、良質な協力プレイを楽しみたい場合は強くオススメする。
【 5 / 5 】
コメント
久しぶりに心から面白いと思えるゲームだった。
作り手のセンスの良さや丁寧に作品に向き合う姿勢が感じられて素晴らしい。
世界累計でも微々たるセールスに終わり、リブートには失敗したという判断を下された本作だが、発売前には開発元が続編開発にも興味を示していたことからクオリティには相当の自信があったと思われる。
個人的には次作が出るのであれば喜んで買うのだれど…。
某掲示板で言われていたように、協力プレイの面白さを持つ本作は日本人ゲーマーにも十分ウケる素地がありそう。
スパイクあたりが「本気で」ローカライズしてくれたら『BioShock1』みたいな扱いになったかも。
大作だけでなくマイナーでも質の高いゲームが今後もリリースされますように。