#126『PsychoBreak 2』

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PsychoBreak 2』のプレイ後感想。

リリース日 2017年10月19日 ジャンル サバイバルホラー 評価 3.3 / 5.0
オリジナリティ・ストーリー
人為的に作り出された狂気的な意識世界で繰り広げられるサイコホラーは、相変わらず予測不能な展開。前作のストーリーDLCを遊んでいること前提な物語への導入はやや強引ではあるが、『サイコブレイク』という世界観に対してプレイヤーの理解がなかなか追いつかなかった前作の描き方に比べると、かなり分かりやすい構成・演出でシリーズの核心部分に触れており、作品として上手くまとめられている。

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前作DLCアサインメント」「コンセクエンス」のダイジェストが欲しいところ。

グラフィック・キャラクター・サウンド
PS3版も発売された前作と比べると、グラフィック表現の向上が見て取れ、特にセバスチャンらの表情がより情感溢れるものになっている。一方で、前作のキーパーやラウラを超える象徴的なクリーチャーが見受けられず、私欲のためにSTEMを乗っ取ろうと目論む敵キャラクターの存在もルヴィクほどの強烈さがないのは残念。前作以上にNPCとの絡みが多い中で、日本語ボイスの質は相変わらず素晴らしい。

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カットシーン時のキャラクター表現はかなり向上している。

操作性・快適さ
操作感は前作と概ね同じ。ただし、初期状態のスタミナでも前作よりは動きやすくなっているように感じられ、少しでも距離が離れるとほとんど当たらなかった銃撃の精度も改善されている。また、特定のスキルを取得すれば、敵に組み付かれた時に自動で振り払ってくれたり、カバー状態からのステルスキルや背後からのダッシュキルなども出来るようになり、前作よりも豊富なアクションで状況に対応できるため、不便な操作によるストレスは大幅に解消されている。

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カバーキル、ダッシュスニークキルの有用性がハンパない。

ボリューム・リプレイ性
メインストーリーのボリュームは適度。ストーリー中、自由に探索できるやや広めのマップが2つ用意されており、決められたルートを辿るだけだった前作とは異なる体験を得られる。クリア後は強化状態を引き継いでプレイできる「ニューゲーム+」も可能な上、2周目ではグリーンジェルとギアの入手量が増えるため、能力や武器のアップグレードが容易になるのも親切。

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武器と能力強化が切り離され、グリーンジェルでの強化もシンプルになった。

総評
明快なストーリー・向上した操作性・探索要素の追加等のおかげで、前作よりもかなり遊びやすいデザインとなっている。加えて、前作のような初見殺しイベントや悪意あるトラップによる一撃死もほぼ省かれており、理不尽な死に方にイライラしなくなったのも良い変化。その分、作品としてはキレイにまとまり過ぎてやや個性を失った気がしないでもないが、シリーズ続編としては全体的に良い方向に進化した内容といえる。