『FINAL FANTASY VII REMAKE』のプレイ後感想。
リリース日 | 2020年4月10日 | ジャンル | RPG | 評価 | 4.2 / 5.0 |
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制作発表から5年目にしてついに発売。
事前に触れた体験版がとても好印象だったので、期待しつつ購入。
本作はオリジナル版とRPGという大枠のジャンルは同じながら、『FF15』『キングダムハーツ』のようなアクションRPGへと装いを新たにしている。
ただし、アビリティや魔法、アイテムの使用にはオリジナル版のようにATBバーを溜める必要があり、それらのコマンドを選んでいる間は時間が(ほぼ)静止するので、かつてのコマンド選択型バトルの雰囲気も併せ持っているのがユニークなところ。
慣れないうちはクラウドの操作で手いっぱいなものの、仲間のATBバーの溜まり具合を見る余裕ができたり、敵からのヘイト管理のために的確に操作キャラを切り替えられたりしてくると、アクションとコマンドのハイブリッドなバトルがより楽しくなってくる。
キャラクターのレベルキャップが50止まり、マテリアの種類や入手数が限定的で組み合わせのパターンが少ないといった点は物足りない気もするが、そうした制約を踏まえた上で本作の戦闘がバランスよく成り立っていることを思えば、調整として納得はできる。
また、ストーリーに関しては概ねオリジナル版通りの展開を見せるものの、ラストのミッドガル脱出シーンおよび本作での最終バトルではかなり大きな変更が加えられている。
ラスト以前にも所々でオリジナル版以降にリリースされたコンピレーション群の映像(本来ならば本編以後の展開)が挟み込まれるとともに、星の運命を司るフィーラーという存在を新たに登場させることで、オリジナル版への忠実性だけでなく、20年以上の時を経て『FF7』という大きな物語の再解釈・再構築を試みようとしているように感じられる。
一番の関心事であるエアリスの行く末はもちろん、本作で早々に交わったセフィロスやザックスを絡めたクラウドの出自エピソードが今後どのように語られていくのか興味深い。
オリジナル版の展開やキャラクターについての前知識がある方が楽しめるのはもちろんだが、本作だけでも十分に『FF7』の魅力は伝わってくるし、コマンドとアクションが融合したアクションRPGとしての仕上がりも十分なので、PS5へバトンをつなぐ前にぜひともプレイしたい作品。