#159『セインツロウ ザ・サード:リマスタード』

同ジャンルの『GTA』は過去に数作購入したものの操作感や挙動がしっくり来ず、いずれも数時間でプレイを放棄していたが、本作の軽快でカジュアルな感覚は自分に合っており、オリジナルは2世代前の作品とはいえ、久々のオープンワールドクライムアクションを楽しめた。

シリーズは初プレイなため、前作からのストーリーやキャラクターは把握していないけれど、『バカゲー』『ギャグゲー』へ振り切った本作の本質はハチャメチャでアブノーマルなゲームプレイにあると思われるので、好き放題に暴れまわっているだけで十分に満足。

暴虐に対して警察や敵対ギャングの警戒度が上がり、最終的にはヘリや戦車に追われるのはこうしたゲームのお約束だが、本作は特別なスキルなどを要せずとも自分のアジトや購入した商業店舗に逃げ込めば瞬時に警戒度がリセットされ、今まで追いかけ回していたプレイヤーを一瞬で忘れてくれる気楽な仕様は本作のハイテンションなノリを崩さない。

各所の指摘通りストーリー中盤以降に登場する某キャラクターのテクスチャがバグっていたり、警戒度が高まった状態で敵やオブジェクトの描画が多くなるとアプリエラーが起きやすかったりとクオリティ面に不安があるのも事実だが、それらを差し引いてもここまで“自由”なクライムアクションは他に代え難い。