#199『天穂のサクナヒメ』

米を作って、食べて、強くなる。

リアルな稲作ゲームとしての話題やアニメ化されるほどの評判も目にしていたので、ゲームカタログからプレイ開始。

神界の住人である主人公サクナが、とある経緯により下界の人間らと辺鄙な島で米作りを開始する導入を経て、属性の異なる者同士のギスギスした雰囲気が、稲の世話・食糧調達に苦労しながら収穫の季節を迎えるたび、家族のような温かい一体感を見せてくれる変化にほっこりさせられるとともに、武神と豊穣伸の子でもあるサクナが自らの役目を果たすべく奮起する姿もグッとくる。

作中の稲作は現実の農業の苦労を疑似体験できるくらい気を配らなければならないことが多く、その加減によって生産される米の質にも影響するという説得力のある内容。
移ろう四季の1日の中で、田んぼの手入れに勤しみ、装備強化の素材収集に励み、ダンジョン攻略に挑むというサイクルを計画的に繰り返すことが非常に楽しく、良質な米を刈り取るたびサクナの”格”も上がってステータスが強化され、レベル差を感じた敵と互角以上に渡り合えるゲームバランスも物語や設定とリンクしていてとても面白かった。

稲作+アクションというユニークな題材を上手くまとめあげた稀有で素晴らしい作品。