#194『8番出口』

8番ライクの本家、突然来る。


昨年から話題となっていた本作が、突然の配信開始。コンソールにおいてスイッチ版に続けて販売予定はあったのだろうが、池袋パルコでのポップアップショップ開催のPRも兼ねてサプライズでのリリースとなった模様。

PC版の盛り上がり時にストリーマーの配信でゲームの仕組みと遭遇する異変のいくつかは知っていたけれど、自分でも体験してみたく購入。

地下道の光景は都市部で見覚えのある無機質な空間で、そこを舞台としたリミナルスペースのような不気味さは実際にプレイしてみると結構怖い。異変の演出は本格的なホラーゲームではないのでかなり控え目ではあるが、かえってその控え目さが見慣れた日常からじんわりと異世界へ迷い込んでしまったような違和感を引き起こし、ゾクッとさせられる。

制作者の方は様々な先行作品から着想を得たらしいが、本作の後に多くのフォロワー作品が発売されていることからも、ありそうでなかった実験的で面白い作品だった。