発売日 | 2015年12月6日 |
ジャンル | RPG |
『FINAL FANTASY VII for PS4』のレビュー。
今プレイしても面白い不朽の名作
オリジナルのPS版が発売されてから今年でちょうど20年が経つということもあり、ゲームにまつわる環境や認識は大きく変化してきたが、やはり本作は面白かった。
もちろん、グラフィック・サウンド・演出等どれを取っても「古さ」を感じるのは当たり前ながら、そうした要素が「(今となっては)つまらない」に結びつく訳ではなく、その「古さ」を踏まえつつ遊んでも十分に面白い。
世界の危機に立ち向かうヒロイックかつナイーブなシナリオ、仲間の加入や喪失によって繰り広げられるドラマ、強い装備を手にした時の喜び、地道にレベルを上げる達成感など、昨今になってゲームの見栄えは劇的に変わっていても、本質的にプレイヤーが感じるRPGの楽しさは20年経っても変わらないことを改めて実感。
ちなみに、個人的な思い出としても、PSが初めて手にした ”TVゲーム機” (それまでは、友人宅で毎日のようにFCやSFCで遊ばせてもらっていた)ということもあり、『ファイナルファンタジー』に触れるようになったのも本作から。
シリーズ作を経験していた友人に、「エフエフ」のことをあれこれ聞いていたっけ。
3つの新機能のおかげでサクサクと遊べる
このPS4リマスター版では「3倍速・バトル強化・エンカウントなし」の3つの新機能(いわゆるチート)が利用可能であり、私のように長い時間を隔てて再プレイする人にとっても、本作で初めて『FF7』に触れる人にとっても、非常に有用な機能といえる。
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従来であれば、ストーリー上のボス敵を倒すために適時レベル上げをしなければならないが、これら機能のおかげでそうした作業を要せず、サクサクと物語を追うことだけに集中できる。また、PS4のスペックに最適化されたおかげで、ゲームスタート時やマップ切り替え時のロードも一瞬につき、全編通じてストレス無く遊ぶことができる。
新機能はいつでも有効化でき、有効化してもトロフィーの獲得には影響しない。
なお、ゲーム中のミニゲームやステージギミックを解く際は3倍速を解除しておくことをオススメする。とあるステージで「やたらタイミングがシビアだなあ」と思っていたら、3倍速になっていたというオチ。
来たるリメイク作では諸々のギャグはどうなる?
本編後の多数のコンピレーション作品や他作品へのゲスト出演のおかげで、すっかりクラウドはクールでスタイリッシュなイメージが定着したが、いざ本編内ではギャグやお茶目さがあったりと割と笑える場面も多い印象。ゲームキャラクター史に残るクラウドとセフィロスという関係性ばかりがクローズアップされる中、製作中のリメイクではどれほどまでオリジナルの要素を拾い上げるのかは興味深い。
ティファとスカーレットによる女同士のビンタ合戦が『アドベントチルドレン』以上のクオリティでプレイアブルなシーンになるのであれば、かなりアツい(笑)
【 総評 】
一昨年の発売日に購入しておきながら、今になってようやくクリアしたが、やっぱり記憶に残る素晴らしい作品だと思えた。PS4リマスターによる調整も適切で、過去の名作を現代でも遊びやすくする良い工夫だと言える。
出来れば、この仕様(一部グラフィック精細化・チート機能有り・トロフィー有り)で同じPS世代の『8』『9』もリマスターしてくれたら嬉しいんだけどなあ。
それと、2015年のE3で本作のリメイクが正式発表されてから間もなく2年が経過するが、主だった情報のアップデートがされない状況や、スクエニとして今年一杯は『FF15』の拡張や『DQ11』の発売もあることから、見込まれるリリース時期は早くとも来春以降か。
エピソード毎の分作になるのは構わないけれど、出るまでに5年・完結するまでに5年となるような ”10年計画” は『FF15』で最後にしてもらいたいもの…。
<余談 その1>
最終ボスのセーファセフィロス戦の1戦のみでしか流れないのに、セフィロスの妖しい雰囲気と見事にマッチして耳に残り、今や屈指の知名度を誇る「片翼の天使」。
「へんよく」か「かたよく」かで読み方を迷うところだが、正式な楽曲名は「かたよくのてんし」とのこと。湯桶読みにしたのも、何か意味があるのかな?
http://ffdic.wikiwiki.jp/?%B2%BB%B3%DA%2F%A1%DA%CA%D2%CD%E3%A4%CE%C5%B7%BB%C8%A1%DB