【レビュー #39 / PS3】Darksiders(海外版)

総合評価 6.0 / 10  (プレイ環境:海外版/北米plusフリープレイ)

独創性 映像性 音楽性 操作性 熱中度
3 3 3 3 3
GoWクローンとしては良く出来ているが…ー

ゴッドオブウォー』シリーズによく似たアクションアドベンチャー作品。世界観の構築には著名なアメコミ作家が寄与しているそうで、実際にプレイしてみると思ったよりもよく練られている。しかし、アクション部分の操作で物足りない点も目に付く。例えば、回避行動(というかダッシュ)が直線的でレスポンスが悪く、また回避後の硬直を他のアクションでキャンセル出来ない点や、各ボスや強ザコのフィニッシュにおいて若干のQTE(ワンボタン)を強要されるが、GoWのようなプレイアブルでド派手なCSアタック風にしたかったのか、単に通常とは異なる演出を盛り込みたかっただけなのかの判別が付かず、イマイチ爽快感が足りない点など。武器の切替が瞬時に可能だったり、新しい技を修得できたりとアクションゲームのツボを抑えてはいるものの、オリジナリティに欠ける上にコンボ構築の底の浅さもあって敵を斬り倒す気持ち良さはあまり感じられないのが残念。

ー謎解き、探索などアドベンチャー要素は豊富ー

一方で、ダンジョン内の謎解き要素はかなり充実している。発売後のレビュー等で「ゼルダに似ている」と評されることが多かった様に、手に入るガジェットを用いながらステージギミックを解いて活路を見出す場面が多く、アクション一辺倒にならないゲームデザインはアドベンチャー要素の強い作品を好む方には受けると思われる。同様に、各ボス戦もプレイヤースキルに依存する部分は少なく、神経質なボタン操作に気を取られず戦える点はプラスとも言えそう。


ー評ー

全体的に見ると上手くまとまっているとは言え、単体の作品としての訴求力は弱め。上述したようにキャラクターの造形や世界設定には本家よりも魅力を感じる人もいると思われるので、ゲーム性よりも個人的な好き嫌いで判断した方が懸命かもしれない。WARの英語音声はものすごく格好良いし。

なお、先日倒産した本作のパブリッシャであるTHQのIP売却オークション時にこの『darksiders』には買い手が付かなかったそうで、今後シリーズが継続できるかは不明。世界的なビッグタイトルへの成長には懐疑的だが、一定のファンは掴んでいる作品なだけにどうなるのかは気になるところ。

ちなみに、日本では『1』はコナミ販売の日本語吹き替え・『2』はスパチュン販売の日本語字幕。ローカライズには定評のあるスパチュンだけに『2』も吹き替え仕様にして前作とのバンドル販売とかすれば日本でももうちょっと売れたりしたんじゃなかろうか。開発元の丁寧な仕事ぶりは感じ取れるタイトルなだけに色々と勿体ない感じはする。

DARKSIDERS(ダークサイダーズ)  ~審判の時~ - PS3

DARKSIDERS(ダークサイダーズ) ~審判の時~ - PS3

  • 発売日: 2010/03/18
  • メディア: Video Game