#172『FINAL FANTASY XVI』

前作は発売日の購入を見送ったが、本作での「完全なアクションRPG化」「FF14を再起させた吉田氏が指揮を執った対象年齢高めな作風」に興味を惹かれたため、体験版に触れつつ予約待機。

『FF』の伝統である召喚獣と国家間の軍事侵略を絡めたストーリーは、常に血飛沫が舞うほど陰鬱で、『FFT』を思い起こさせるドロドロとした展開は近年のシリーズとは一味違うダークなドラマを見せてくれる。それでありながらも、黒幕との対峙や結末はいかにも『FF』らしく、アクション面を大幅に強化したジャンルの変化へチャレンジしつつもIPの柱の一つである神話を主体とした感傷的な物語性は本作においても堅持されている。

サブクエを含めたエンディングまでのボリュームに不満は無く、久しぶりのナンバリングを存分に楽しんだが、前作は本編の評価を覆すほどDLCの質が高かったので、本作でも『FF16』の世界を深める拡張が続くのであれば見届けたい。