前編の続き。
※赤文字タイトルは日本未発売。
PS3で生まれ、ハードを代表するまでに成長したシリーズの2作目。秘宝をめぐる王道の展開と圧倒的なグラフィックと演出で止め時が分からないほどのめり込んだゲーム。ブレイクの可能性を秘めた1作目や質の高い
マルチプレイを搭載した3作目よりも、物語の展開やロケーションは本作が一番好き。ベテラン声優を起用した軽妙な日本語吹き替えも大きな魅力で、本シリーズに限っては英語よりも日本語で楽しみたいほど。VITA版を含めて4作出ているが、どれもストーリーの関連性は薄く、どこからでも気軽にプレイできるのもグッド。
RPGのような主人公の成長要素を取り入れた
FPS。攻撃手段も単に
銃火器を撃つだけでなく、プラスミドと呼ばれる魔法のような特殊能力を使いこなしながら戦闘を優位に進めていけるのが面白い。しかし、それ以上に本作が持つ魅力と言えばその世界観とキャ
ラクター。過去の繁栄を失った海底都市の寂れた雰囲気と狂気に満ちたキャ
ラクター造詣はゲーム史に残るほど印象的。また、本作の日本語吹き替えのクオリティはまさに「奇跡」で、今世代で数多くの
洋ゲーをプレイした中でも完璧な
ローカライズのひとつ。手に取り易い雰囲気のゲームではないが、プレイした暁にはきっと記憶に残る一本となること請け合い。悔やまれるのは続編『2』の
ローカライズ先が変わってしまい、日本語版ならではの良さが失われてしまったこと。その分、間もなくリリースされる最新作『インフィニット』には大いに期待している。
⑧The Saboteur
舞台は
ナチスの占領下にあるフランス・パリ。主人公は「ただの」
レーシングドライバーだったが、
ナチス将校に殺された親友の仇を取るべく
レジスタンスを形成しながら復讐を果たしていく。サボターの名通り、豪快に敵の拠点や兵器を爆破していくのは爽快で、
オープンワールドTPSとしての完成度もなかなかのもの。ビジュアルも特徴的で占領下にある状態の地区はモノクロで表現される。そこを解放して文字通り街に彩りが戻る様はプレイヤーとして果たした役割を実感できるようで達成感がある。タイトル曲のようなアンニュイな曲調も舞台の雰囲気に合っていて素敵。日本未発売な上に開発元のスタジオが既に閉鎖されてしまったので続編は望めないが、目立たないながらも記憶に残る一作。
日本の『
バイオハザード』が失った
サバイバルホラー感を正当に(?)継承したシリーズの2作目。ゲームシステムとして強烈なゴア表現が不可避なため日本では発売されない(
wiiのスピンオフ作品除く)が、貧弱な主人公を操作し、インベントリを管理しながら異形な敵に合わせた攻略方法を試行錯誤しながらじりじりと進めていくホラー感を味わうには格好の作品。TPSとしても非常に洗練されており、グラフィックのレベルも高い。初作においても完成度の高い作品ではあったが、本作は細かな不満点等を改善して正当に進化した名作。グロテスクな表現が苦手な方には決してオススメできないが、閉鎖空間の中で味わう絶望に近い孤独感は他では味わえない。
⑩Syndicate
名作
RTSを何を思ったかジャンルを
FPSにしてリメイクした作品。が、オリジナルを知らない世代には本作の魅力をそのまま受け取れるので何ら問題無い。個人的には、
サイバーパンク溢れる世界とテンションの上がるテクノ・ハウス系BGMの組み合わせだけで大満足。スピード感ある戦闘も面白く、本編とは別物のオンライン
Co-opもとてもよくデザインされている。今世代において
マルチプレイをいくつも体験した中でも、本作の
co-opの楽しさは随一で、味わえる共闘感と絶妙な難易度設定は何度も遊びたくなる中毒性をもたらす。世界的なセールスに大失敗し、見込みのあった続編制作の望みも潰えてしまったのが何とも悔やまれるが、協力プレイが好きな方にはぜひとも遊んでもらいたいタイトル。
ということで10本選出してみたが、和ゲー3本・
洋ゲー7本という結果に。今世代の
洋ゲーの躍進は凄まじく、間もなく迎える次世代の開幕においてもその勢いは衰えそうに無い。コンシューマー機が高性能化する一方で、アプリ系ゲームを中心としたインディーズ系も躍進する時代の中で、これからどのようなゲームが生まれてくるのか楽しみに待ちたい。
……PS4もリージョンフリー、マルチアカウント実装だと嬉しいなあ。