#150『God of War』

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PS2時代から続いてきたシリーズの新章となる作品。前作までにギリシア神話の神々を容赦無く打倒してきた荒々しいクレイトスの姿は鳴りを潜め、新しい神話の世界で幼い息子アトレウスとのぎこちない関係に苦慮する物静か(で不器用)な父親像は、吹き替え声優の変更とともに新鮮に感じられる。

要であるアクションについては、肩越しのTPS視点となり、象徴的だったQTEもかなり控え目となっているのに加え、過去作よりもゴリ押しが効きにくく、敵の挙動を見極めてコンボやクールダウン制の特殊スキル、アトレウスのサポートを駆使しなければならないため、駆け引きの緊張感が増している。

また、探索面にも力が入れられ、比較的広いオープンフィールドを自由に見て回ることができ、アイテム探しやコレクション要素の収集、サイドクエストの攻略など、メインストーリーを追う以外の楽しさも大きく拡充されている。

クレイトスという圧倒的な存在感を持つキャラクターを主軸にしつつ、新たな神話、新たな繋がり、新たなゲームシステムに取り組んだ本作は、シリーズ未経験者の手に取りやすさはもちろん、長らくブレイズ・オブ・カオスを振り回してきたプレイヤーにとっても『ゴッド・オブ・ウォー』への愛着をより深めてくれる一作となっていた。