#177『Life is Strange 2』

前作とはキャラクターも舞台も異なる本作。とある事件をきっかけに始まる兄弟の逃避行の中で扱われるテーマは、移民問題、差別といったナイーブなものが加わり、マックスとクロエの友情と青春を描いた前作よりも踏み込んだ描写が多いように感じた。

本作は特殊な力に覚醒した弟ダニエルに寄り添う兄ショーンがプレイヤーキャラクターであり、自らが力を行使するのではなく、力を持て余す幼い弟とどのようにコミュニケーションを取っていくかで物語が変化していく。重大な選択がラストに待ち受けているのは本作も同様で、2人で乗り越えてきた日々をどのように受け入れるかはショーンとなったプレイヤーが決断しなければならない。

時事的で重めのテーマや人によっては共感しにくいキャラクターの行動などもあって、前作ほど爽やかで感傷的なプレイ後感は得にくいかもしれないが、美しい音楽が添えられる『LIS』らしいストーリーテリングはやはり魅力的だった。